黒部峡谷鉄道トロッコ電車


昔から乗ってみたかった鉄道

 実は勘違いしていて、昔は立山黒部アルペンルートの黒四ダムの長野県側が黒部峡谷鉄道トロッコ電車だと思っていました。実はそちらはトロリーバス(今は電気バス)で、トロッコ電車はもっと北の宇奈月温泉から出ていて、黒四ダムにはつながっていないのでした。40年近く前、立山黒部アルペンルートを、富山側からケーブルカー、バス、(泊)、トンネルバス、ロープウエイ、ケーブルカーと乗り継いで黒四ダムに行きましたが、電気バスとトロッコ電車は未体験。一度行ってみたかったので、コロナ禍で旅行に行けずウズウズしていたこともあり、第8波がやってくる前にと、思い切って決行しました。
 最初は、9月の平日でシニア割引というのを狙っていたのですが、都合がつかず。そうこうしていると、10月、11月にオータムパックが発表され、往復乗車券¥3960におみやげ券¥1000円がついて¥3000円になり、さらに富山おみやげクーポン券が平日なら¥2000もらえるという。¥3000払って¥3000のクーポンがもらえるということは、無料で電車に乗れるということ?でも¥3000は確かに払っていますよ、という落語のような嬉しいパック。これは行かなくては絶対に後悔します。
 電車で行くとなると、サンダーバード、北陸新幹線、富山地方鉄道と乗り継げば宇奈月温泉まで行けます。それもおいしいのですが、その場合どうしても泊になります。スキーなら日帰りで信州まで行くこともあるんだからと、今回も日帰り弾丸ツアーを計画しました。高速料金をケチるために、4時までに高速に乗り、午前中にトロッコ電車で往復します。そうすればついでに、近くの親不知、糸魚川に、ブラタモリ聖地巡礼もできます。そして高速料金をケチるために、24時をすぎてから高速を下ります。
 ということで、遠足の日のように一度目が覚めるとなかなか眠れなくなったため、少し早い目に3時に出発、豊岡道経由で舞鶴道春日インターに3時半頃に入れました。何度か休憩し、富山の有磯海サービスエリアでパンとコーヒーを購入、富山おみやげクーポンが使えることも確認して、早くつきすぎてもなあと黒部ICの一つ手前の魚津ICで下りました。ちょっと道を迷いながら、9時半前に駐車場に到着。あとで気が付いたのですが、黒部ICで下りて宇奈月温泉に向かえば、正面に雪を頂いた白い山の景色を楽しめたことがわかりました。8時頃に宇奈月温泉に到着。始発電車が新山彦橋を通るところを撮影してから、きっぷの引き換えに駅に行くと、もう人がごった返しています。オータムパックの必要書類の確認に手間取ている感じで、予約をした人でももたついている人がたくさんいました。当日券のほうがすいすい買えたりして。余裕をもって早く着いたつもりが、前々そういう感じではありませんでした。
 行きか帰りか、どちらははリラックス車両を経験してもよかったのですが、天候もよかったので、ちょっと寒かったですが、往復とも窓なし普通トロッコ車両で正解でした。思ったよりトンネルが多かったですが、もともと発電所の建設や管理のための鉄道ですから、それもまたよし。片道80分ですが、まったく苦になりませんでした。終点の欅平では1時間しか余裕をとっていなかったので、少し散策し、欅平ビジターセンターを足早に見学し、レストランで白エビ天ぷらそばをクーポンでいただき、帰りの電車に乗りました。黒四ダムは有名ですが、それなら黒三ダムとか黒二ダムとかあるのか、と思っていたのですが、本当にありました。発電所を見られたこともよかったです。


新山彦橋(宇奈月駅) 電気機関車2両で牽引
トロッコ車両(窓なし客車) 車内からの風景
後曳橋(黒灘駅) 黒部川第二発電所
車窓からの景色
終点(欅平駅) 奥鐘橋からの景色
人喰岩 黒部川第三発電所(欅平駅)
帰りの車両(欅平駅) 後曳橋から黒灘駅
 宇奈月駅に戻ってきて、おみやげをこれまたクーポン券で購入し、親不知に向けて出発。途中、近道を学習していたのに道に迷い、ちょっと時間がかかりました。国道8号線から親不知へ。昔から交通の難所として知られ、松尾芭蕉も海岸沿いの岩場を歩いて渡ったとか。昔は命がけで通行していたそうです。国鉄北陸本線の旧トンネル後が公開されていて、通れるようになっています。ブラタモリの撮影場所にもなった「如砥如矢」の文字が掘られた絶壁の岩場を見て、トンネルを通り、松尾芭蕉も歩いたとされる海岸にも下りてきました。
 次にフォッサマグナパークに行き、糸魚川静岡構造線の断層の露頭を見学。フォッサマグナミュージアムには4時過ぎに滑りこみ、閉館の5時までヒスイや石灰岩の展示を見て、糸魚川を後にしました。帰りは有磯海サービスエリアで、これまたクーポン券でチャーシュー麺をいただき、関西に向かいます。早く帰ると24時をまたがないので、途中で仮眠をとりながら、無事に帰ってきました。
 なお、親不知、糸魚川の報告は、こちらからご覧ください。
(2021.11.27−28)

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