夜久野玄武岩(京都府福知山市夜久野町)


  「ぶらタモリ」を見たら、私も石を見に行きたくなり、思い切ってコロナ禍の中、玄武岩を見に行ってきました。兵庫県をちょっとだけはみ出て、福知山市の夜久野町。豊岡の玄武洞までいかなくても、福知山で玄武岩の柱状節理をみることができます。京都府で唯一の火山といわれる田倉山(宝山)の溶岩が冷えてできた玄武岩です。

 まずは、「やくの玄武岩公園」に行きました。今回で3回目くらいの訪問になりますが、ホームページに記録を残していなかったようです。あやしいホテルの近くにあり、何となく行きにくかったのですが、今回そのホテルは朽ち果てており、以前よりは行きやすくなっていました。公園自体も、前よりは整備された感じがしますが、あまり覚えていません。ここは「小倉の玄武岩」と呼ばれているようです。このように整備されていると、石ファンとしても嬉しいです。京都府指定天然記念物。

 次に、上夜久野駅からやや東の山肌に突如現れる、大油子(おゆご)玄武岩。今日の目的は、こちらが本命です。以前、夜久野から出石方面にドライブしていたときに偶然見かけたのですが、その後何十年も場所がわからず、探していました。記憶というものは曖昧なもので、思っていた場所と違うところで、あっけなく発見してしまいました。ここの玄武岩と、玄武洞の玄武岩を調査して、世界で初めて地磁気が変化していることを証明したという、由緒ある玄武岩です。文字がはがれて読みにくくなっていますが、説明書きがあるのが嬉しい。

小倉の玄武岩(やくの玄武岩公園) 
駐車場入口 小倉の玄武岩
柱状節理が見られます 手前の六角形も玄武岩の節理
大油子玄武岩
大油子玄武岩の柱状節理 左の看板
大油子玄武岩
 宇宙空間に浮ぶ地球、何十億年にもわたって度重なる地殻変動をうけた地球、またその上にあって進化しつづける生命、そしてその中では露の命にも似た人類の歴史からは、はかり知れない地球の不思議の数々、今この地に立って、悠久の過去に思いを致すとき、生けるものの命の、平和と繁栄を願わずにはおれない。
 今日の地質学によって、地質時代の地磁気の移動や逆転が明らかにされているが、夜久野ヶ原を作るこの玄武岩は、玄武洞のそれと共に、松山基範博士により研究測定され、世界で初めて過去の地磁気の変化が立証された歴史的記念物である。
「京都大学理学部地質学教室」
理学博士 中沢圭二教授
色あせた説明板
(2021.7.24)

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